ハードウェアRAID基板

MacEFiX用にMac-WinコンパチなRAID0ドライブを内蔵で構築する計画に目処が立ちました。普通に考えればPCIexでRAIDカードを積めば解決しそうですが、PCIexはキャプチャ用にリザーブしておきたいという制約があるので、それ以外の方法を考える必要がありました。

条件は・・・

・出来れば ケース内蔵の3.5″ベイ×2で構成
・ビデオ編集ファイルの一時置き場なのでRAID0
・100MByte/sec以上をキープ
・Mac側でもWin側でもマウントできること
・PCIex スロットは使用しない

前回RocketRAID1742(PCI/33MHz)で玉砕(Mac側でカードを認識せず)しているので、今回は別のアプローチに挑戦です。

玄人志向 KRHK-SATAX2UE(キワモノシリーズ)
http://www.kuroutoshikou.com/modules/display/?iid=1032

kuro-raid1.jpg

ちょっと変わっていますが、S-ATA ×2に繋いだHDDをRAID化(その他モードも有り)しeSATA またはUSBでHost接続するアダプタです。

http://kuroutoshikou.com/modules/display/?iid=1031

のHDDケースの基板部分だけという感じでしょうか。いかにも怪しげな感じもしますが、調べてみると意外に優れものの基板なのです。

-続きに詳細-

これに使われているチップですがSilicon Image のSiI5744なのです。

Silicon Image - Product - SiI5744 Storage Processor
http://www.siliconimage.com/products/product.aspx?id=105

SATA 3Gのデバイスポートが2つ、eSATAの3Gのホストポートが1つ、そしてUSB2.0のホストポートが1 つあります。eSTATとUSBは排他使用ですが用途的にUSBは使用しませんので問題ありません。SATA/eSATAのポートは3G/1.5Gのオートネゴシエートタイプ。

この基板を経由してM/BのSATAポートに繋げば非常にお手軽にハードウェアRAIDが実現できそうです。電源もFDD用の4ピン電源(小)でいいのであとはケース内にしかるべき納まり場所を確保するだけです。

kuro-raid2.jpg

ケースはAntec NSK2450です。HDDチェンバーの左側が空いていますので壁に両面テープで貼付けます。とりあえず仮り組は紙の弱い両面テープで十分でしょう。

ホスト側がeSATAなのでeSATA-SATA変換ケーブルも用意しますが、これがごついのでコネクタが天板に干渉しない位置に基板を調整します。また下側が電源チェンバーへのケーブル孔なのでそこも塞がないように設置します。あまり無茶な位置にすると後でLED配線とか出来なくなるので注意します。(配線してから貼付ける方法もある)

kuro-raid3.jpg

この位置だと最短のSATAケーブルで対向するHDDへ配線が行えます。うちの場合この間にHDD用のファンが入りますが、Zalmanの抵抗入りケーブル込みで下側に配線を通してあるので、ファンは最後に金具で固定してコネクタを繋ぐだけです。

kuro-raid4.jpg

ファンを付けた状態。
基板のモード切換えスイッチも問題なく操作できます。

kuro-raid5.jpg

HDDとファンと基板の関係。
HDDの上側金具を外した状態ですが、無理無く収まっています。

このRAIDドライブをOSから見ると以下のような状態です。

システムプロファイラ

kuro-raid6b.jpg

ディスクユーティリティ

kuro-raid7.jpg

HGSTの500GB HDD 2台をRAID0でストライピングした物ですが、intelのMatrix RAIDみたいに複数ドライブを作ることはできません。別モードにするとRAID0のボリュームとRAID1のボリュームを一定比率で作成できたりしますが、その場合ホスト側人ポートマルチプレイヤの機能が必要になります。(詳しくは製品のページを見てください)

この例では1TBになったボリュームに2つのパーティションを切っています。フォーマットはMac OS X側でもWindows側でもいいのですが(注:デフォルトのLeopard環境ではNTFSは読み出しのみなので当然フォーマットもできない)、NTFSなので一応Windows側でフォーマットしてあります。

xp_diskutl2.jpg

次にこのボリュームのベンチ結果

KRHK-SATAX2UE(RAID0)
+HDT725050VLA380
+HDT725050VLA380

hdtune_external_disk_0.jpg

モード的には全て3G・300MB/s接続のはずですが、実測値は130MB/s 程度で頭打ちになっているようです。実用上はこれでも問題はなさそうですが。

参考のためドライブ単体のベンチ

hdtune_hdt725050vla360.jpg

こちらは素直なカーブ。

更にICH9RでのRAID0のベンチ

hdtune_ich9r_raid0.jpg

まぁ、似たような性能です。

速度が外周から内周に80%ぐらいまで来ると 落ちて来ますので、前半の80%と残り20%でパーティションを切ってあります。実際には見栄えを考えて800GBと131GBとかになっています。

これでMac OS XでもWindowsでも読み書きできるRAID0ボリュームが出来ました。

※ 何でMac OS XでNTFSの読み書きが出来るんだという秘密は「MacFuse」と「NTFS-3G」にありますが、それは別エントリーで書く事にします。

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