美麻ロードのマルチUst中継体制
先日行った「大町美麻ロードレース2010 インターネット・ライブ中継」の際のマルチカメラ、マルチエンコーダ、マルチチャンネルUstream中継の体制図を作成したのでアップしておきます。
画像をクリックすると原寸で開きます。
Cam1〜Cam4は業務用カメラ（DSR-PD150とHVR-A1J）を接続したEncoderBoxです。（A1JはDV 4:3に設定）
EncoderBOX上ではFlash Media Live EncoderのCLI版（FMLECmd.exe）のみが動いています。（詳細はこちら）これはサービス化してあるので、ネットワークが繋がりDVのソースが有る限りUstreamの指定チャンネルにストリームを送信し続けます。このためカメラの手元にあるEncoderBoxは原則画面を見る必要はありません。（モニター・キーボード・マウスも繋いでいない）いちおうVNCやSSHで入れるようには作ってありますが、不具合があったら電源スイッチの操作のみで復旧させる仕様となります。
この電源スイッチも実際は全て「休止状態」との間で行き来しているだけで、変に気を利かせて電源ボタンの長押しなどしたり、電源配給のトラブルでハードリセットがかかった場合で無い限りは瞬時に立ち上がって来ます。どちらの場合でも起動し、DVソースがあり、ネットワークが繋がっていればストリームは自動的に接続されます。
この4台の「送出制御」を行っているのが、Cam1（本部）にあるBroadcaster(Web)1と2です。これはAtom N270 なネットブックですのであまり負荷には強くありませんが、UstreamのBroadcasterページのFlashを2〜3セット開く事は問題なく可能です（モニターの動画は切った方が良いが）。2台に分散してCam1〜4とCam6の制御を行います。
この「制御」とは「配信」「録画」「テロップ」の3つを意味します。（テロップについては別途説明予定）「配信」は特に重要で、この画面が落ちることはUstreamでの配信が 止まる事を意味します。逆にこのBroadcasterの制御画面が生きていれば、Encoder側からの通信が途中で途絶しても復旧後は自動的に配信は再開されます。
Cam5はiPhoneを使用したモバイルカメラです。ソフト的には特別なことはありませんが、WiFiで繋いでいることと音声インターフェースとして改造ケーブル経由でAlesisのProTrackを使用しています。この改造についてはこちらを参照してください。
Cam5にはCEREVO CAM Live!も用意してあって一時使用しましたが、何故か電波の飛びが悪かったためレース中継には投入しませんでした。
Cam6はB-MobileのSIMを入れたFoma携帯を使って接続されたノートPCです。ソフトはFLME（GUI版）を使用し、配信制御は前述のように本部側で行っています。これはUstream Producerとかでも良かったのかもしれませんが、余計な負荷が増えるのでむしろFMLECmd.exeでEncoderBoxと同様の運用にした方が良かったかもしれません。
話が前後しますが、Cam1の本部はEncoderBoxの他に多数のPCが繋がっています。そして本部の場所はケーブルインターネットも電源も引けない場所なので、NECのNTLINKをレンタルして来て、500mほど離れた人家のケーブルモデムとの間を結んでいます。これは調整さえちゃんとすれば安定して高速な回線が飛ばせますので非常に便利な装備です。
本部にはこの他に全体の配信画像をモニターする為に、マシンパワーと広いディスプレイを持ったノートPCを動かしています。6面を並べて表示し更にTwitterのソーシャルストリームも（スクロールした下方に）表示されます。また別タブを使用しGoogleマップのコースマップも表示しておき、切替えてみる事ができます。このノートPCはHDMI出力があり、ミラーリングして外部の32インチTVにも同じ物を表示して本部前に展示しておきました。
本部前のTVはチームの皆さんや運営の皆さんがコース状況をモニターするために非常に役に立っていたようです。火災という思わぬアクシデントが発生した際もコースや周辺の状況が見えたのはかなり助かりました。
このように今回の中継は「マルチチャンネルUst中継」2年目として去年の課題をクリアすることはできたと思います。ただ新たな課題も見えて来て、来年や別のイベント際はまた新しいアイデアを投入して行く必要はあるようです。
2022年06月22日 23:25
3francisco...
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