C910+CamTwistでの16:9設定
Webカメラ Logicool C910 を使用して16:9ワイド設定のUstream配信を行う際の問題点についての続編です。MacでCamTwistを使用した場合に設定を最適化する方法についてです。
前の記事(CamTwist以外) : C910+16:9Ust配信の問題点
http://meteor.blog.avis.jp/archives/195
MacにはCamTwistという仮想カメラソフトがあり、WebカメラやDVカメラの入力に、高度なエフェクトなどをかけた後に、FMLEやProducerなどのエンコードソフトに送り込むことができます。
しかし、 Logicool の C910 などのWebカメラを専用ドライバやユーティリティ無しでUVCデバイスとして使用すると、基本 4:3 アスペクトで最大解像度で設定されてしまい、動画カメラとしては実用にならない状態になってしまいます。
この問題を回避し、適切かつ十分な解像度を保ちつつ「正確な 16:9 アスペクト比」で C910 を設定する方法について解説します。
この記事の短縮URL→ http://bit.ly/fyhlCD
まず、CamTwist 自体の出力解像度を 16:9 に設定してあげる必要があります。この設定は「CamTwist」メニューの「Preferences」にあります。「Preferences」を開き「General」タブを選ぶと「Video Size」という項目がありますが、これがCamTwistの出力解像度になります。
プリセットで選べるのは
解像度 | アスペクト比 | メモ |
320×240 | 4:3 | SD小 |
640×360 | 16:9 | SDワイド |
640×480 | 4:3 | SD標準(VGA) |
720×480 | (4:3/16:9) | DV専用解像度 |
1280×720 | 16:9 | HDワイド(720P) |
Custom | 任意 | カスタム解像度 |
このうちアスペクト比が 16:9 なのは 640 x 360 と 1280 x 720 ですが、後者はHD解像度なので通常 Ustream 向けでは使用しません。(マシンパワーや回線帯域が潤沢なら使えますが、トータルにHD解像度を利用できる環境でないとあまり意味が無く、逆にコマ落ちや画質劣化の原因となります)無難に 640 x 360 を選択してください。これでも Ustream の標準 Player 画面の 608 x 342 より解像度は高いので、引き延ばしにならずに済みます。Customで 608 x 342 や 480 x 270 を指定することもできますが、前者はあまりメリットが無く、低解像度にしたい場合に後者で使用するぐらいだと思います。どうしても解像度を Ustream の Player に最適化したいなら、エンコーダに FMLE を使用し 640 x 360 で渡し 608 x 342 で出力する設定にすると良いでしょう。
また、使用する Mac の CPUパワーが足りない場合は、Frame rate を 30FPS ではなく 20〜10FPS 程度まで落としてしまう方法もあります。これは結果的に帯域の節約や画質の向上にも繋がります。
次に、C910自身の解像度を設定します。
CamTwist では「Video Devices」タブで何も設定しないと「General」タブで設定した「Video Size」でカメラを初期化しようと試みます。つまり今は 640 x 360 になっていますので C910 にも 640 x 360 で初期化コマンドが飛びます。しかし、C910 はなぜか 4:3 比率で映像を返して来てしまいます。
この時 「Video Devices」タブで「Force camera resolution」で 640 x 360 を設定しても結果は同じです。
ここにどのような組み合わせの 16:9 の解像度を入れても結果的には横に伸びた映像になってしまいます。また 16:9 でない数字を入れると今度は縦か横のフレームが見切れて来てしまいます。これは 1280 x 720 のHD解像度でも同様です。
しかし例外的な解像度が存在します。
864 x 486 (54の倍数)
この値に設定すると C910 は正しい 16:9 アスペクト比の映像を返してきます。
この時カメラの画角も広がります(上の 640 x 360 と同じカメラ位置)。これをチャート撮りきりの位置まで前進させると以下のようになります。
このようにソフト側での補正(_AspectAdjust.qtzなど使用)無しに正しく 16:9 で出力されてきます。この辺が C905m などと大きく違うところです。
結論:
Logicool C910はCamTwistを使用し「Video Devices」タブで「Force camera resolution」にチェックを入れて「 864 x 486 」に設定することで正しい 16:9 アスペクト比の映像出力が得られます。
なお、1296 x 729 (81の倍数) でも正しい 16:9 映像が得られますが、読み出し速度が遅く動画では「寄生獣」化現象が発生してしまいます。
これはMacにしかないCamTwist限定の手法なので、Windowsの場合はUstream Producer ProかWirecastを使用して拡大することで対処してください。 また、C910以前の機種(C905mなど)では 864 x 486 に設定してもまだアスペクト比がおかしいので、アスペクト比補正フィルタ _AspectAdjust.qtz を併用することをおすすめします。_AspectAdjust.qtz は http://bit.ly/d24Un4 からダウンロードが可能です。
2010年12月03日 18:58
[...] 何も足さない、何も引かない : C910+CamTwistでの16:9設定 meteor.blog.avis.jp/archives/197 – view page – cached 劣化の原因となります)無難に 640 x 360 を選択してください。これでも Ustream の標準 Player 画面の 608 x 342 より解像度は高いので、引き延ばしにならずに済みます。Customで 608 x 342 や 480 x 270 Tweets about this link [...]
2010年12月03日 22:49
[...] 追加記事 : C910+CamTwistでの16:9設定 http://meteor.blog.avis.jp/archives/197 [...]